桃の節句の雛祭り、三月三日(旧暦四月三日)は女の子のお祝の日です。平安時代から始まったこのお祭りは、ひと形のお人形さんで体を撫でさすり、心と体の汚れを移し、お人形さんを水に浮かべて流し清めました。 この行事はやがて雛人形を飾り、お供え物や御馳走で女の子が美しく健やかに成長するようにとお祝いしました。 お供え物に欠かせないのが白酒とはまぐりの吸い物。 白酒は桃花酒と呼ばれ、邪気を祓い長寿を願う祝酒、はまぐりは他の貝では合わない事から貞節の標とされました。 この当時の逸話を残す、はまぐり貝を土台に紙と布で作った貝雛(かいびな)です。