◆民芸置物畳を訪ねて
本格的な「民芸置物畳」、目立たず調和の取れた作り。
民芸置物畳を製作する「カナン製畳(出雲市)」藤原稔久さんを訪ねました。藤原さんは創意工夫・多芸の人で工場には多種のサイズの畳が製作中。 趣味の一つで、手作りの味がいっぱいの出雲大社や神殿のミニチュアも工場の片隅にあります。
「民芸置物畳」は、本来の日本間の畳のほか、床間置物用、座卓用等、創意工夫による製造により、多様な利用を図ったものです。 置物畳といっても畳床等の材料はしっかりし、製品は頑丈で、重い置物・座卓にも充分耐えられる本格的な作り。
「良い材料を選び、本物を作るのが職人の仕事、手間はかかるが半分は楽しみ」とのお話です。
畳は丈夫で、タタミの折目と縁の線が整っている等作り込みがきれいであることが大事。又縁の紋様が「置物畳」に調和良く納まっていなければならない。縁の紋様もその都度異なる。民芸置物畳はその影響を受け易い。そのため縁の材料によっては畳のサイズを調整することもしばしばあるとの事。
材料も手作りであり、畳作りもこの影響が大きい。手作り製品と品質・規格の統一は永遠の課題。
「置物」が主役であり「畳」は目立たず且つ「置物」と調和のとれた作りにしなければ、とのお話です。
夏は涼しく、冬はあっかの畳が見直されています。 イグサの畳は1,100年の歴史を持っています。特に国産のイグサは良質で様々な効能があって日本の知恵を感じます。 イグサは元々薬草として用いられていましたがこれを畳に加工すると ・ 抗菌作用 ・足の臭いを軽減する働き ・有害な物質(二酸化窒素やシックスハウスの原因になるホルムアルデヒト)の吸収 ・リッラックス効果 等多様な効用を持っていることが分かりました。
ゴロ寝にピッタリの畳は日本人に欠かせません。
和みいちばんはご縁を大切にします。